いわさき司法書士事務所の津田です。

司法書士試験は、試験範囲によく似たものが多数あり、その違いを曖昧にしていると得点が伸びません。 そこで私は受験生時代、とにかく比較を重視して、どこが同じで、どこが違うのかを意識しながら勉強していました。
今回は、不動産登記における用益権の登記事項を比較して整理していきたいと思います。

今回対象とするのは、用益物権でも特殊な地役権は含みません。
地役権の場合は、他の用益権との比較ではなく、要役地の登記事項と承役地の登記事項を個別に覚える必要があると考えているためです。
また、表の都合上、採石権についても割愛させていただきます。

通常、不動産登記法のテキストでは、物権である地上権、永小作権、地役権を取り上げた後、債権である賃借権、借地権である賃借権、採石権の順に解説されているケースが多いと思います。 しかし、借地権の場合には、地上権・賃借権の登記事項に共通部分があり、また、永小作権と賃借権はそれぞれ"小作料を支払う"、"賃料を支払う"ことが要素となっているため、この並びで対比した方が記憶しやすいと思われます。

太字は絶対的登記事項
地上権 借地権賃借権 賃借権 永小作権
地代 賃料 賃料 小作料
目的 建物所有目的 - -
(区分地上権の場合は)範囲 - - -
存続期間 存続期間 存続期間 存続期間
支払時期 支払時期 支払時期 支払時期
- 敷金 敷金 -
- 譲渡・転貸を許す旨の定め 譲渡・転貸を許す旨の定め 譲渡・転貸を許さない旨を定め
定期借地権の特約※ 定期借地権の特約※ (定期建物賃貸借の場合)契約の更新がない旨 -
(区分地上権の場合)土地に加える使用制限 賃貸人が制限行為能力者・財産の処分権限のない者である旨 賃貸人が制限行為能力者・財産の処分権限のない者である旨 その他権利義務に関する定め

なお、地上権と借地権賃借権の目的には、通常の借地権の場合は「目的 建物所有」となりますが、定期借地権の場合には次の通りとなります。
- 22条 23条1項 23条2項 25条
目的 建物所有 借地借家法第23条第1項の建物所有 借地借家法第23条第2項の建物所有 臨時建物所有
特約 借地借家法第22条の特約 借地借家法第23条第1項の特約 - -
※ 条文番号は借地借家法の条文

本日はこれにて失礼します。