給与ファクタリング初摘発、大阪 府警が業者を逮捕

給与を担保に高額な手数料で現金を貸し付ける新手のヤミ金を営んだとして、大阪府警は29日、貸金業法違反(無登録営業)の疑いで、自称会社員岩田俊一容疑者(29)=山形市成沢西=ら男女4人を逮捕した。「給与ファクタリング」と呼ばれる手口で、摘発は全国初。

給与ファクタリングは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で困窮する人を中心に利用者が急増。実態は法外な利息を求める業者が多く、金融庁などが警戒を呼び掛けていた。

捜査関係者によると、岩田容疑者らは「ブラックの方でも即日資金調達が可能」などと会社が運営する店のホームページで宣伝していた。


7月29日、大阪府警が「給与ファクタリング」を行っていたヤミ金業者を摘発したというニュースです。

この「給与ファクタリング」ですが、会社員が勤務先から将来受け取る給与を売却し、当座の現金を得るものです。
形式は「債権譲渡」に該当するので、信用情報機関のブラックリストに載っていても、実質的な借り入れができ、総量規制のために貸付を受けることができない多重債務者や過去に自己破産した人を狙ってアプローチしてくるとのこと。
上記のように形式上は債権譲渡ですが、実質的には給与債権を担保にお金を借りているのと同じなので、金融庁は貸金業法の対象になるとの見解を示しています。

今回の摘発の理由は、貸金業者登録を受けることなく給与ファクタリングによる貸付を行っていたというものです。

給与ファクタリングの場合、「勤務先に知られたくない」という借りる側の心理をついた金融手法であるため、通常の貸金業者が行うことはありません。

そして、給与は労働基準法により労働者に直接支払うこと(直接払いの原則)が定められていますので、一旦給与として受け取り、それをファクタリング業者に支払う形を取ります。そのため、取り立てが過酷なものになる傾向があるようです。

また、譲渡した給与債権の額から大幅に割り引いた金額で買い取られることが多く、普通にお金を借りる場合に比べ、利息として引き直すと、利息制限法の上限金利を大幅に超える金利を支払うのと同じことになってしまいます。

昨今のコロナ禍で、家計が苦しい人が増えており、それにつけ込んだ悪徳業者がSNSなど様々な方法でアプローチをかけてきます。
もしお借入れを検討される場合も、十分に調べてからにしましょう。