分筆と売買の登記原因証明情報の日付

不動産の売買の登記実務において、売主が宅地を造成し分譲する場合など、売買契約の時点では土地の合筆や分筆が終わっておらず、売買の対象となる土地にまだ地番がついていないケースがしばしば存在します。
その場合、売買契約書では現在の土地の表示をしたうえで、売買対象をその一部と記載し、予定の地番や地積を記載し、売買対象の図面を添付するような形で契約を交わすことが多いようです。

このような場合、通常は実際の売買の日(残代金の支払い時)までに売主が分筆登記を完了させ、分筆後の土地について売買の日を登記原因日として所有権移転登記の申請を行うことになります。しかしながら、売買までに分筆登記が完了しない場合、どのように考えたらよいのでしょうか。

これについて、登記研究に回答がありました。

分筆登記後における所有権移転登記申請をする場合の登記原因証書の適否と原因の日付

( 要 旨 )
分筆登記後に当該土地について売買による所有権の移転登記申請をする場合において、申請書に添付した原因証書作成の日付(登記原因の日付と一致)が分筆登記前の日付のものであっても、そのまま受理して差し支えない(登記研究375号81頁)。

この場合でも当然登記申請は分筆登記後の土地について行うことになりますので、登記原因日(売買の日)よりも登記申請が遅れることになります。よって、宅建業者が仲介し、銀行の融資があるような通常の土地売買においては、ほとんどありえないケースと思われます。ただし、当事者間で合意があれば、取引としても登記においても全く問題ありませんので、ご参考になれば幸いです。