事例

昨年、妻と共同でマンションを購入しました。マンション購入費用は3,000万円で、夫である私が単独で住宅ローンで組みました。登記での夫婦の持分を2分の1ずつの共有名義としました。住宅ローン控除の利用をするため税務署にて手続きをしたところ、妻の持分が資金の割合より多くなった分、夫である私の住宅ローン控除による還付額が減額されるとのことでした。

そこで、不動産の共有持分の割合を修正したいのですが、お手続きは可能でしょうか??

 

回答

所有権更正登記によって、持分割合を更正(修正)する登記をすることが可能です。

今回は、住宅ローン控除利用だけにとどまらず、ご主人から奥様への贈与とみなされる可能性もあります。(奥様が、住宅ローン資金割合より多く持分を多くもらっているためです。)

 

所有権更正登記(持分の更正)とは?

もともとの登記に錯誤があることを原因として、『所有権更正』という登記目的で申請を行います。

登記申請の当事者は、今回の更正で持分が増加する一方を登記権利者、減少する一方を登記義務者とする共同申請です。

 

どちらか単独の所有者に更正する登記はできないの?

お手続き上は可能ですが、実質的に困難なケースが多いです。

 

困難なケースその➀

単独の所有者に更正する場合、前主(不動産を購入した際の売主)の協力が必須です。

但し、前主はお手続きの協力する義務は既にありませんし、そもそもご連絡が取れない可能性もあります。

 

困難なケースその➁

例外的なものを除き住宅ローンを利用した金融機関の承諾書(金融機関の実印の押印が必須)が必須です。

但し、この承諾書を交付することは一瞬でも、住宅ローンの担保を失う可能性があるため、金融機関の承諾が得られないことも十分あり得ます。

 

以上のケースを踏まえると、持分のみの更正は、上の➀➁に関する書類は必要がないメリットがあります。

また、更正後の持分の割合を実質的に単独に近い割合にすれば、住宅ローン控除・贈与税の課題はクリアできるでしょう。

(ご心配な場合、住宅ローン控除・贈与税については、税務署や税理士にご相談することをお勧めします。)

 

ただし、更正の登記をする場合、必ず金融機関にご相談とご了承を得てください。

(➁の承諾書は不要であったとしても、了承は必須です)

 

登記の申請の方法と関連先例について

次回ご紹介しましょう!!

 

本日はこれまで。